ちゃんとやれ!

副業フリーランサーの飲み屋話

寿司職人の従弟制度

 おはようございます。すずきです。

 

僕の中で話題になっていること

「職人の従弟」について。

職人と呼ばれる人たちは、若い頃から修行を積んでいる。

何年も何年も耐えて、磨きあげていく。みたいな。

 

それって本当に必要なのかどうか。というような意見が

巷に出回っているんだけれども、最近の発端はホリエモンが。

「寿司職人が何年も修行するのはバカ」と発言したこと。

 

本当にバカなことなのか

僕は、ニュースなどを通して、この一文しか聞いていないので、

前後の文脈を知らないけれども、この考え方も一理ある。と思う。

ただ、「バカ」とひとくくりにすることでもないし、

そういう選択肢もあるということ。ただそれだけ。

 

どちらが良いかと言われても、どちらでもいいと思う。個人的に。

それは、寿司屋になる人が選ぶだけのこと。

 

寿司職人になった瞬間とは

僕はもっぱら、リーズナブルなくるくる寿司を食べに行くことが多いが、

そこで働いている人たちは、アルバイトであることが多い。

機械から出てくるシャリに、切ってあるネタをのせるだけ。

という仕事をしている人たち。

 

こういった人たちは、ちょっと職人とは違う気がする。

職人とは、

身に付けた熟練した技術でモノを作り出す人のこと

というような意味があると思うので、

誰にでもできるようなモノでは、職人と語れない。

 

「手先の器用さ」ということを、少し置いておいたとして、

寿司屋の大将に求められることって??

寿司を握ることだけでなく、仕入れ先の調整や、資金繰りなども必要。

魚には旬があるので、旬の魚の良し悪しや、見極めも必要。

 

そう考えるなら、職人として名乗るには、数年はかかるだろう。

旬の魚を3回くらいは見ておきたいし、それだけでも3年。

世間の要望の変化にも応えていかないといけないと思う。

 

店を出した瞬間が、職人になった瞬間であれば、

金持ちはみんな職人になれるし、

じゃあ、5年続いたら職人だ。とか、そういったのも曖昧で、

「職人」というものには、明確な基準が無いのだろう。

 

バカだからいいこと

飽き性の僕にとっては、何年も修行するなんて苦痛でしかしょうがない。

できるだけクオリティをそのままに手を抜きたいし、面倒なことは嫌い。

だから、ホリエモンの考えに近いところもあるかもしれない。

 

ただ、だからこそバカみたいに耐えてきた人のことを

「スゴい」と思うだろうし、そういう職人の寿司を食べたいとも思う。

修行してきたことへの評価。ということ。

これも一種の「ハロー効果」かもしれないけれど。

 

寿司を食べに行ったときに、その「寿司」以外にも

評価になる項目があると思う。

店の清潔さ、接客態度、お客さんの層や質、アクセスの良し悪しなど

 

その中に、寿司の伝統を守りたい心意気や、大将から滲み出る苦労

のようなものが、当てはまるのだろう。

 

もちろん、その苦労が重々しさを出していたり、

張りつめた緊張感を作ったりしているので、

一概に良いこと。とは言えないけれど。

 

技術の軽視

ある程度のレベルまでなら、器用な人であればすぐに上達するけれども

一流、超一流になるには、他の人よりも強い意思や努力が必要と考える。

だからこそ、バカみたいに耐えること、学ぶことで

向上心や、闘争心を作っていく。ということも考えられる。

 

ただ、技術職というものに対して、軽く見られていることも事実。

それには2通りの要因があると考えるが、

  1. 職人そのもののレベルの低下
  2. その技術を受ける消費者側のレベルの低下

 

1の場合は、寿司職人だとした場合、養成学校を出ただけ。とか

監視がない中での技術の向上に興味がない職人が増えてきた。ということ。

僕の勝手な感覚なので、増えたか減ったかとか、細かなことはわからないが。

 

2の場合は、消費者のレベル低下で、職人の技術に気付かないということ。

例えば夫婦で同じものを頼んでも、女性のシャリは少し小さめ。とか、

そういった微妙なコントロールを職人はしているかもしれない。

ただ、それに気付かなくて、たいしたことないね。という場合。

 

旬の魚も知らないで、アレがない、コレがない、なんてひどい店。

とか、判断をしてしまう人がいるということ。

もちろんこれも、冷凍技術が発達しているから、

そんなものは置いておけ!!という意見もあるだろうけど。

 

どちらにせよ、レベルの低下がこういった議論になっているのだと思う。

職人なのか、消費者なのか、それとも寿司自体の価値なのか。

これも時代の流れ。10年後はどうなっていることやら。

 

最後に、漫画だから現実味というか、想像の世界かもしれないけど、

「江戸前の旬」という漫画は面白い。

職人魂たっぷりに書かれている。

内容が本当のことなのかは分からないけれど、読みごたえ抜群。

 

こんな職人の店なら、常連になりたい

 

 

江戸前の旬 1 (ニチブンコミックス)

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